短い文字列だらけ

□無条件、プラス不変
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「・・・なぁ、先生ェ・・・」

「ん〜・・・何?おクル」

「・・・・・・・・・何でも無ぇよ・・・」

「クス・・・何だい、それ・・・」



彼は、俺を見る事無く言う。
軽い微笑を浮かべ、分厚い本を見続け・・・・・・膝を抱えて座る、同じソファーに座る、俺のすぐ隣で。



「・・・それ・・・面白れぇのか?」

横顔を見つめてみる。

「ん〜・・・憶えてるからねぇ・・・微妙かなぁ」


・・・横顔は、横顔のまま。

「・・・・・・あっそ」



暫くその横顔を眺めてみる。

・・・。

・・・。

・・・。


・・・・・・目線すら振り向く気配ナシ。


眺めるのを止め、彼に寄り掛かるよう背を預けた。

・・・。

・・・。

・・・。



「・・・・・・いい子だよ、君は」



優しい声・・・不意にかけられた。
頭を、・・・撫でられた。


彼の膝に頭を落し。
彼の目前にあった分厚い本は、俺の頭の先に。
彼の視線と微笑みは・・・見上げ見つめる俺に。




昔から・・・
無条件、そして変わることの無い…この人の優しさ。

・・・。

・・・。

・・・。



キスの一つくらいしたらよ・・・その微笑みも少しは変化すんのだろうか?







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