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□君は僕だけのものなんだ!
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これは一体どういうことだろうか?
確かオレは長期の任務に出ていて…、漸くホームに帰って来たかと思えばこの始末。
冷静に考えれば早急な対応が出来ていただろうと思う時には、既に事態が悪化していた後だった。
【君は僕だけのものなんだ!】
門番に挨拶をして久々の門を潜る。だけど暫く留守にしていたホームの廊下はやけに静かで、それには何処か違和感を感じた。いつもは慌ただしく走り回る科学班や医療班によく会うのに、それが何故か今日は会わない。そりゃあ悪い方へと勘繰ってしまうのも自然のことだろう。
オレが速足に廊下を歩いていると、ガヤガヤと騒がしい食堂が見えてきて、あれ?と思いながらもそこへ足を踏み入れる。だがそこでは信じ難い光景が広がっていた。
「りーばーしゃ〜ん♪」
だいすきぃ!、とリーバーに抱き着く真っ白い子。ギューッと音が聴こえてきそうなほど密着したかと思えば、ちゅっと可愛らしくリーバーの頬へとキスをし離れる。
それからまたフラフラと歩いて行き、近くに居たコムイへと抱き着いた。
「ア、アレン君っ?!」
「こむいしゃんもだいしゅきぃ♪」
「!!!」
リーバーの時のように頬へ可愛らしくキスをし、また直ぐに何処かへと歩いて行く。オレは勿論コムイもリーバーも放心状態でその場にはアレンの楽しそうな鼻歌だけが響いていた。
そして次の瞬間、オレはこの世で一番見たくなかった光景を目にしてしまう。