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□甘えたいの!
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ペタの綺麗な眼が好き。大きくて、優しく私を包んでくれる腕も手も指も好き。いつもは固く閉じてるけど、私と2人きりの時はちゃんと微笑んでくれてる形の良い唇も好き。サラサラで、ふわふわで、綺麗な金色の髪の毛も好きで。蒼白いくせに女の私よりも綺麗な肌も悔しいけど好き。低くて私を安心させてくれる声も好き。ペタは全部全部全部大好き。
「ペタは・・・?」
私の何処が好き?
「・・・・・・さぁ、何処だと思う?」
「分からないから聞いてるのに・・。」
自分で言ってて悲しいけど、あたしより可愛い子なんていっぱいいるし、私より強い子だっていっぱいいる。なのに・・・、どうして。ペタはふぅッ、と息を吐いて、ソファから立ち上がりベッドに座った。そして、私を呼ぶ。私は目をパチクリさせて、頷くとペタの隣に座った。ら、視界半転。天井が見えるのですけれど。ちなみに、微笑んでいるペタもばっちり見える。(やっぱり、格好良いなぁ・・・。)なんてのんきな事考えてる場合じゃなかった。私はどうして今、ペタに押し倒されているのだろうか。そんな要素はさっきの会話になかったはずなのに。
「あのー・・・、ペタ?」
「なんだ?」
「なんで、私、押し倒されてるの?」
「私の眼も、腕も手も指も、唇も、髪も肌も、声も、大好きなんだろう?」
「う、うん・・・。」
「それなら、思う存分堪能させてやろうと思ってな。」
クツクツとペタは笑う。
(あーもう、なんでそんなに格好良いの。)
「じゃあ、堪能させてもらう・・・。」
言って、私はギューッとペタに抱きついた。
(あぁ、ペタのこの香りも好き・・・。)
ペタは私の頭を撫でて、唇に触れるだけのキスをした。
甘 え た い の !
(嗚呼、もう質問の答えなんてどうでもいいよ。)
2007.6.6 サリ