リクエスト小説
□恋はバニラ味
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ジェジュンは大のアイスクリーム好きで、新しく出来た駅前のアイスクリームを食べて見たいと思っていたらしい。
きらきらとした表情が更にユノの心を鷲掴みにした。
その日2人はホームルームが終わると急いでアイスクリーム屋さんへと向かった。
いつもは無表情なジェジュンが自分の前だけに見せる素の姿にユノは虜になっていた。
――――――
2年の冬休みに入る前にユノはジェジュンに告白した。
3年になるとまたクラス替えで離れてしまうような気がしたため、離れる前にどうしても気持ちを伝えたかったのだ。
ジェジュンは数分黙っていたがジェジュンもユノと離れたくなく好きだと答えた。
嫌われる事を覚悟していたユノはジェジュンからの思いがけない返事に心から喜んだ。
付き合い始めてからも2人の関係に変化はなかった。
3年になっても同じクラスになった2人は声を出して笑った。
春が過ぎ夏が近付くと、学校の帰りは必ずと言っていいほど駅前のアイスクリーム屋さんに立ち寄る。
店の中で食べる事もあったが、ほとんどは持ち帰りにして2人は食べながら歩いて帰った。
途中誰も居ない公園に寄り、ブランコやベンチに座ってお喋りをする。
「ジェジュンはさ、将来何になるの?」
「んー…ユノのお嫁さん」
それを聞いてユノは顔を赤くしてニヤけた。
「じゃあさ、外国行って籍入れよう!結婚しよう!オレ一生ジェジュンを大事にするから!」
その言葉にジェジュンは声を出して笑った。
とても嬉しそうに頬を染めて笑う。
「オレは調理師免許取ろうかなユノに美味しいご飯作ってあげる」
そう言ってキョロキョロと辺りを見渡し誰もいない事を確認するとジェジュンはユノの頬にキスをした。
驚いたユノはジェジュンと同じように辺りを見渡しジェジュンの唇にキスをした。
ほんのりアイスの味がして甘い恋の味がした。
「誓いのキスな」
そう言ってユノはまたジェジュンの唇にキスをした。
それは優しく甘いバニラ味のキスだった。
**END**