06/10の日記

08:25
孤宿の人(上)
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著/宮部みゆき


図書館には上巻しかなかった。下巻は予約。

待つのは慣れてます。
…同時期に同じ本読む人いるのは幸せです♪


…前に一度読んでるから、わりと冷静なのかも知れない(笑)
雑誌連載→単行本→新書版→文庫とハードワークなお話です。
もともとは2001〜2005年に連載されてたのを読んでて。
もうたまらなく続きが気になっていた。
…いつもいいところで終わるんですよ(涙)


設定が泣けます。
ほう、の名前が阿呆のほうだと自分で説明するところ。


ころころと視点が変わるのがドラマを見ているみたいで、しかも適切な解説があって。
テレビドラマになったら、むき出しの障子があってなかがうかがえても、なんで?という説明は略される。
けど5月から8月までは紙を貼らないという一文で、ああ暑いもんねぇとこちらは納得する。


お隣の県の架空の藩。
丸海藩。金比羅さんまでは歩いて1日。
本社の研修に向かうJRの中で同僚のH姐さんと2人で「このあたりかなぁ、丸海藩」と協議したのも懐かしく。

研修で言うだけ言って、讃岐うどんのお店をはしごして(朝ご飯抜いて立ち向かう。だってトッピングの揚げ物まで楽しみたい)お土産に「はい、高松KIOSKで買った江國香織の新刊です」と渡したら「うちにも置いとるわ!!うちで買わんか!この馬鹿たれ!!」と上司にマジギレされたなぁ…。


瀬戸内海は穏やかな海なんだけど、荒れる時は荒れる。そのギャップが大きい。
「海うさぎ」の可愛らしい表現とそのあとの天候の荒れ方のギャップも。


勝手にキャスティング。
ほうは…だれだろう。あまり綺麗過ぎる子役じゃなくていいな。ぼ〜っとしていて、最後に光るような子がいいな。


しずさんは大島容子、宇佐は…男の子っぽい人で…若い頃の本上まなみ…今なら琴江だな。


藩の一大事から引手の宇佐や孤児のほうまで、みんな人生を狂わされたりしても懸命に向き合う所が心惹かれるんだと思う。


まるで銀英伝のキルヒアイスみたいに序盤で………ええ〜?!もう殺しちゃうの?!という展開にびびった。

ほうの働きっぷりが涙ぐましい。水くみぐらいしかできないっていうけど、水くみって重労働。

お墓参りの時、いつも思う。井戸でじゃこじゃこ汲んで運ぶのは大変だ。
…祖父母の代には普通にやってたこと。
中に入れる石を洗うというのもほうは丁寧にやっているんだろうなぁ。馬鹿に丁寧に。

なんか、ほうがいじらしくて一生懸命で泣ける。
宇佐のわきまえた正義感も泣けてくる。渡部や花吉みたくずるくはない。

2人の悲しみとの向き合い方は共通だな、と思う。
体を動かし、日々の生活を続ける。

女の方が解決方法見いだすの早いかも。しんどくても米を研がねばならず、飯を炊かねばならず。
洗濯ものはたまる、風呂は沸かさねばならない。

…手足を動かさないと、それらは解決しないもの。

遺伝子に組み込まれてるような気がしてきた(;^_^A



いきなり急展開する巻末。………早く下巻読みたい。

BOOK・OFFで注文しようかなぁ。

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