捏造BASARA兄+α部屋

□こんな兄弟なら割と平和
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ここは沼田城。
城の・・・まぁ道場のだだっぴろい板の間。



そこにはここ・沼田城の城主である青年。
・・・真田源三郎信之と、彼のお抱えくノ一である月兎。

そしてその信之の正面から、人二人分ほど離れた場所には
正座をして俯いている・・・真田源二郎幸村と、彼の横には忍隊の長・猿飛佐助がいる。



信之の表情は、とても険しい物だった。
いつもは怖いくらいに無表情であるのに、今日に限っては
それが恋しいと思えるほど、酷い顔である。

月兎はいつも通りの無表情で、幸村の方を静かに見ていた。

幸村は俯いたまま・・・その頬には冷や汗が伝っており、
否、滝のように溢れ出ていた。
佐助は正座したまま、信之と幸村の顔を交互にみやる。


時々月兎と目が合うが、月兎は冷ややかな目を向けるだけだった。


「・・・もう一度、お前の言った事を確認する。
構わないな、源二郎??」


・・・いつもの口調で、信之が淡々と話す。
それはいつも以上に冷たく、それでいて何処か殺気だっている。


「奥州の独眼竜、確か伊達政宗公だったな。」
「・・・。」
「彼を好いた、と?」
「・・・はい。」
「それで?私に何を求めている?」
「そ・・・某の身内は、父上が亡くなってから・・・兄上ただ一人で御座います。」
「ああ、確かにそうだな。」


空気がとても冷たい。
いつもは馬鹿みたい暑苦しい幸村だが、今回は彼に火が灯ることはなさそうだ。


「某、先程申したように、政宗殿を好いて・・・あ、愛しております!」
「ああ。」
「つ、つまり・・・兄上に、政宗殿との関係を認めていただきたく、
今回は参上したしだいでぇぇえぇぇぇええええ?!!!」
「ぎゃあああぁぁ?!だ、旦那ぁぁぁぁぁぁ!!」
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