拍手お礼
ポップン MZD


「なあなあ、オマエにコレやるよ」


オレ様からのプレゼント、とオレは笑う。対するコイツは目をぱちくりさせ、うまく状況が飲み込めていないみたいだ。シャラリと音を立てる自分で選んどいてなんだが、シャレたネックレスは目の前のコイツにはよく似合いそうだ。
いきなり何だと首をかしげる彼女にクリスマスだからと返す。もうそんな時期かとため息を吐く彼女にとってこの一年はかなり短かったらしい。まったく、オレ様の彼女なんだからクリスマスぐらいきちんと覚えといてくれよな…。普通に浮かれるだけじゃなくていいと思うが。


「クリスマスなら、ありがたく受け取っておきますね」

「おう。んじゃ、オレ様が着けてやるよ」


じゃあ、と無防備にうなじを晒す彼女に今は手を出す気などない。んなことした日にはムードなんて台無しだし確実に今日は機嫌が悪いままオレは睨まれる。それは避けたい事態だ。
純粋にただネックレスを彼女に着けてやり、モニターに映して見せてやれば照れ笑いを浮かべながら礼を言ってきた。それだけでもう既に満足してるがここらで少しキメとくか。


「なー、ネックレス贈る意味って知ってっか?」

「え、色々…?」

「そりゃそうだな、確かにそうだ。けど違う」


ケースバイケースだろうと言いたげなコイツの意見もまあもっともだ。けどもっとちゃんとオレの気持ちを少し汲みとってほしいものだ。鈍感、天然、ただのバカ…。
色々浮かんだが流石に彼女に対してそれはないと思ったので心の中にだけ留めて、ニヤリと笑ってネックレスを指差した。


「オマエを独占したい、悪く言うと首輪だな」



ネックレスで君の首を





―――

久しぶりに文字大きくして色変える最後やりました




12.12.20
 






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