捧げ物
□じれったい二人。
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「白石〜っ」
朝っぱらからそんな猫なで声で俺を呼ぶ奴がいる。
隣のクラスやのに、よく朝から来るな。
「なんや、千歳。朝から来るなんて。」
「白石に朝から会いに来たらダメと?」
またそんな目でみる。
別に俺らは付き合っているわけではない。
でもなんだかんだでいつも来ているのは千歳だ。
それでも―
それでも何故かこいつに好意を抱いてる自分がいる。
そんな気持ち、千歳にバレたらたまんないのだ。
「あかんこたぁないけどなぁ…。そんな俺んとこ来て楽しいか?」
「楽しいたい♪白石は近くにいると和むんばい。ええ匂いもするっちゃ。」
そぅ言い、いきなり後ろから抱きつかれた。
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