水素タンク


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社会的背景として、地球温暖化と化石資源の枯渇および放射能廃棄物の問
題があげられる。この難問に対する回答のひとつが、燃料電池システムで
ある。知っての通り地球資源の遺産である化石燃料は、現代文明の最高技
術を駆使しても再生不可能である。日々の生活において現代文明を享受し
ようとするならば、化石燃料の消費は不可避であり不可逆なのである。

 そしてさらに困難な問題が「放射能廃棄物」の処理である。核廃棄物に
よる数千年、数万年の放射能を無害化する手段を、人類はもっていない。

 燃料電池は「水素(H2)」と「酸素(O2)」から電気エネルギーを発生さ
せ、その排出物は「水(H2O )」である。発電過程において、二酸化炭素
を排出しない。放射能とも無縁である。現在、燃料電池に使用される「水
素(H2)」はLNGから精製される。しかし、現代文明の先人たちは燃料
電池の排出物である「水(H2O )」を燃料電池の燃料である「水素(H2)
」に再生する科学理論を残している。

 燃料電池の発電システムは、再生可能である。波力発電と燃料電池は近
未来の文明生活において、ほぼ理想的とも言えるエネルギーシステムとな
る可能性をもっている。

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