戦慄遊戯曲

□ミリオンヴァーサス連載‐居候編
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ある日の夜





満月の夜に 砂漠を走る影が

一つ…

血に塗れた菊一文字を 軽やかに

振り回し

敵を切り刻んでゆく―…

月光が刀に光差し 反射した赤が

灰色と黒の瞳を赤く染める…

獲物を狙い定めた瞳で 追い立て

急所だけを 切る

躊躇なく

それは

残酷で

冷酷で

一人、砂漠の中に立つ影は

血の滴る刃に目を向ける

月明かりに照らされた顔は

酷く

歪み

虚しく、

悲しみ

微笑えんだ…






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